各国が発表する経済指標は為替相場の変動に影響を与えます。
指標が発表される時間の前後になると通貨の動きが非常に大きくなることもあります。
下のチャート画像は2016年10月のアメリカ雇用統計発表時のドル円のチャートです。
この時は僅か1時間の間に100pipsもの変動がありました。ドル円は平均すると1日で数十pipsしか動かないものですが、指標発表時ではこのように大きな変動が起こりやすいものなのです。
すべての指標発表時に大きく変動する訳ではありませんが、経済・為替市場にとって重要な指標の発表前後には100pips、200pipsの変動が起こることが珍しくなく、指標発表でトレンドが転換することもあります。
ここでは絶対に覚えておくべき経済指標と、指標の結果や値動きをまとめてくれてるサイトをご紹介していきます。
FX初心者でも絶対に覚えておくべき経済指標
経済指標は非常に多く、様々なありますが、為替相場に大きな影響を与えるものは数が限られてきます。ここで紹介する経済指標は特に相場に大きなインパクトを与えるものです。
これらの経済指標が発表される時間は絶対に押さえておき、指標発表前後の時間のトレードは十分に注意するようにしましょう。
最重要経済指標!アメリカ雇用統計
数ある経済指標の中でも為替相場に最も大きな影響を与えるのがアメリカ雇用統計です。
Twitterとか2chなどの掲示板でも「今晩は雇用統計あるから注意しよ〜」といった書き込みを見たことがある方も多いはずです。それだけ為替変動に大きな影響を与えるんです。
アメリカ雇用統計は10個の項目がありますが、特に注目されるのが「非農業部門雇用数」と「失業率」の2つです。この2つの数値が事前に発表されている前月のものと増えているのか、減っているのかを元に経済のバロメーターとしている投資家が多いのです。
アメリカ雇用統計はFXトレーダーの間では「お祭り」とも評される重要イベントですので、必ず抑えておくようにしましょう。
アメリカ雇用統計の発表時間
毎月第一金曜日(場合によっては第二金曜日)
- 夏時間は日本時間21:30
- 冬時間は日本時間22:30
となっています!
国内総生産(GDP)
GDPはニュースでもよく取り上げられるので、ほとんどの方が聞いたことがあるのではないでしょうか?
GDPは国内総生産のことで、その国で生み出された生産物やサービスなどの付加価値の総額です。GDPはほとんどの国・地域で発表されていて、その国の経済規模を示すバロメーターとして最も重要視されている経済指標の一つです。
前回の数値と比較してどれだけ増えたのかを示したものがGDP成長率です。GDP成長率が高いと景気が上向いている証拠となります。
各国GDPの発表時間
GDPの発表は四半期毎にあり、時間は各国で異なります。GDPは速報値が発表され、その後修正されたものが発表されるのが特徴です。
イギリス、アメリカ、ユーロ圏は各四半期とも、速報値、改定値(速報値発表から約1ヶ月後に発表)、確報値(改定値発表から約1ヶ月後に発表)と3回発表されます。
ドイツ、フランスは各四半期とも、速報値、確報値(速報値発表から約2週間~4週間後に発表)と2回発表となっています。
また日本は一次速報、二次速報(一次速報発表から約1ヶ月後に発表)と2回発表されます。
これら複数回発表されるGDPですが、最も重要視されるのは速報値(日本は一時速報)です。しかし改定値や確報値が速報値(または予想)と大きく異なるようであれば為替変動にも大きく動くこともあるのでGDPは注意深く見る必要があります。
ただしすべての国のGDPを注意深くチェックする必要はなく、アメリカと自身が取引する通貨のものを見れば十分でしょう。
主要国の発表時間は次のとおりです。
- アメリカ
各月下旬(速報値は1月、4月、7月、10月)
夏時間は日本時間21:30
冬時間は日本時間22:30 - ユーロ圏
各月中旬(速報値は3月、6月、9月、12月)
夏時間は日本時間18:00
冬時間は日本時間19:00 - イギリス
各月下旬(速報値は1月、4月、7月、10月)
夏時間は日本時間17:30
冬時間は日本時間18:30 - ドイツ
発表月中旬(速報値は2月、5月、8月、11月)
夏時間は日本時間15:00
冬時間は日本時間16:00 - フランス
発表月中旬(速報値は2月、5月、8月、11月)
夏時間は日本時間14:30
冬時間は日本時間15:30 - オーストラリア
発表月上旬(速報値は3月、6月、9月、12月)
夏時間は日本時間9:30
冬時間は日本時間10:30 - 日本
発表月中旬(一時速報は2月、5月、8月、11月)
日本時間8:50
FOMC(連邦公開市場委員会)
続いてご紹介するのがFOMCです。日本でいうところの日銀金融政策決定会合に相当するもので、アメリカの金融政策の最高意思決定機関となります。
米ドルの政策金利はここで景況を踏まえて決定されます。
FOMCの発表時間
FOMCは年に8回、約6週間ごとにワシントンの理事会議室で開催されます。1〜2日間を掛けて議論が交わされ、最終日にその決定内容が発表されます。
・夏時間時は日本時間3:15
・冬時間時は日本時間4:15
日本では真夜中となり、チャートの前に張り付くことは難しいと思うので、FOMC発表がある日はポジション整理・手仕舞いを行ってベッドに入るのがいいですね٩(๑´0`๑)۶
日銀金融政策決定会合
アメリカのFOMCに当たるものが日銀金融政策決定会合です。FOMCと同様に年8回、約6週間ごとに開催されます。
以前は日銀金融政策決定会合が為替相場に与える影響は限定的で、この結果を受けて大きな変動が起きることは稀でしたが、2013年の黒田砲があって以降は金融市場に大きなインパクトを与える可能性があるとして注目度が高まっています。
2016年1月29日にはマイナス金利導入の発表がありましたね。。。
とは言え、基本的には円絡みの通貨ペアを取引する方以外はさして注目することはないと思います。
日銀金融政策決定会合の発表時間
通常2日間、会議が行われ最終日に日銀総裁から政策金利と金融政策が発表されます。しかしながら正確な発表時間は決まっていません。
過去の傾向から発表日の12〜13時に行われることが多いです。時には11時台に発表されることもあるので、この限りではありません。
各国政策金利発表
FOMC、日銀金融政策決定会合に相当するものは各国にあります。すべてチェックする必要はありませんが、自身が取引をする通貨国のものはチェックをしておくべきでしょう。
発表時間
国によって異なりますが、主要国の発表時間は次の通りです。
- イギリス:英中銀(BOE)政策金利発表
毎月上旬
夏時間:日本時間20:00
冬時間:日本時間21:00 - 欧州:欧州中央銀行(ECB)政策金利発表
毎月
夏時間:日本時間20:45
冬時間:日本時間21:45 - オーストラリア:豪中銀(RBA)政策金利発表
毎月第一火曜日
夏時間:日本時間12:30
冬時間:日本時間13:30
注意すべき要人の発言
定期に発表される経済指標は大事で、重要なものは毎回チェックすべきですが、各国の要人の発言にも注意が必要です。
これらは不定期に発せられるものですが、時として為替相場にも大きな影響を与えるので、予め時間と内容が判明している場合には注意をしておきましょう。
基本的に国のトップ(首相、大統領)の発言には注意が必要なのは言わずもがな、加えて下記の人たちの発言は時として為替相場に大きな影響を与えるので、事前に時間を抑えて、発表時間の前後のトレードには十分に注意しましょう。
【チェックすべき要人】
- FRB(米連邦準備制度理事会)議長
- 米財務長官
- ECB(欧州中央銀行)総裁
- BOE(英中央銀行)総裁
- 日銀総裁
ここで上げた人たちはその国の通貨ペアだけでなく、為替相場全体にまで影響を及ぼす発言があったりするものなので、取引する通貨ペアの国ではなくてもチェックしておいて損はないと思います。
経済指標のチェックに便利なサイトをご紹介
これまで紹介した経済指標やここで取り上げなかったものも含めて、多くのFX会社は経済指標カレンダーを公開しているので、そちらを用いて時間や結果を把握するのが良いと思います。
しかし中には経済指標カレンダーを開示していないFX会社もあります。
そういったFX会社の口座を開いてしまってもご安心下さい!
世の中には経済指標カレンダーや結果を無料で公開しているサイトがあるので、そちらを参照すれば大丈夫です!
ここでは経済指標の予定や結果をチェックするのに便利なサイトを紹介していきます。
・みんなの外為「経済指標発表カレンダー」
なんだかんだで一番便利なのが、みんなの外為のカレンダーです。これから発表される経済指標を一覧で示してくれます。それだけでなく、重要度を示した上で前回の指標発表時の変動幅まで提示してくれているのでとても参考になります。
是非ブックマークしてじゃんじゃん活用しちゃいましょう!
・Forex Peace Army「Forex News Calendar」
英語のサイトとなりますが、こちらもこれから発表される経済指標と重要度(「Imp.」と書かれた項目」を示してくれています。また過去の同じ経済指標発表前後の相場の変動をチャートを表示して見ることができます。
例えばFOMCであれば、過去のFOMC時のチャートを開いて見ることができます。チャートは1分足、5分足、15分足、1時間足など選択できるようになっていて、通貨ペアも30通貨ペアから選ぶことができます(クロス円も主要どころは網羅しています)。
これが無茶苦茶便利なので、みんなの外為と一緒にブックマークしておくことをお勧めします!
まとめ
覚えておきたい経済指標をまとめてきました。
指標の結果やそれを受けての値動きの行方を予想するのは非常に困難です(これを完璧にできる人なんてこの世にいない)。
なので経済指標の結果を予想してポジションを取ることはあまりお勧めできませんが、経済指標が相場変動に影響を与えることは事実です。
こうした経済指標の発表を控えた時のトレードは十分に注意をするようにしましょう。
国内FX会社No.1のお勧めはGMOクリック証券
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主に豪ドルの取引で使っているサブの口座になります。私は豪ドルはロングしかしないので、スワップが多目に付いたほうがお得なのでここを選んでいます!NDD方式による透明性の高いトレードができる点は非常に魅力的です。
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