表示されている値段で売買を行うのがマーケット注文(成行注文)です

FXには注文方法が様々あります。

今の値段で買う、売る以外に買いたい値段を予め設定しておいて、その値段になった時に注文が入るようにすることもできるのです。

ここではFXの発注方法を紹介していきます。
業者のシステムにもよりますが、注文方法を指定しないと注文ができない場合もあるので、これからFXを始めるという方は是非とも覚えておきましょう!

これが分かっていると分かっていないとでは立てられるトレード戦略も変わってくるので、しっかりと覚えるようにしましょう!

Contents

覚えておきたいFXの注文方法まとめ

1.マーケット注文(成行注文)

為替市場が動いているその瞬間に売買の注文を入れるものになります。今すぐこの値段でと思った瞬間に注文するのがこのマーケット注文(成行注文)です。

新規でポジションを持つ時にも、既に持っているポジションを決済するときにも使われます。

最も基本的な注文方法となります。

表示されている値段で売買を行うのがマーケット注文(成行注文)です

ただし注文する瞬間にも値動きはあるので、狙った値段からズレてしまうこともあります。また指標発表時や東京市場、ロンドン市場、ニューヨーク市場の3大市場のオープン時間など値動きが激しい時はクリックした瞬間にも値動きがあるため、注文が通らないこともあります。予め許容できるスリッページ幅を設定しておくことで注文不成立を防ぐことができます。

マーケット注文のポイント

マーケット注文(成行注文)は注文の基本中の基本ですが、初心者の方にはオススメしません。

FXで勝ち組になるためにはエントリーする際、決済する際のルールを予め立てて、それに従ってトレードを行うことが必要です。

しかし成行注文ではどうしても感情や思い付きでトレードしてしまいがちになってしまうからです。特に初心者ではこの傾向が強くなってしまいがちです。

感情に流されず、機械的にルールに従って取引を行うためには以下で紹介する指値や逆指値を使った注文をオススメします。

2.指値注文

自ら指定した値段で売買する注文方法です。レートが指定した値段に到達すれば注文が成立します。逆に指定したレートに届かなければ注文は成立しません。

買い注文の場合は今の値段より下がったところで買う時、売り注文の場合は今の値段より上がったところで売る時に指値注文となります。つまり今の値段より有利な値段でポジションを持ちたいという時に使う注文なのです。

ロングの場合は今の値段より下がった所で買う時に、ショートの場合は今の値段より上がった所で売る時に指値注文を使います

ちなみにMT4の場合はLimit注文と表示されます。

指値注文のポイント

FXでは買値(BUYレート)と売値(BIDレート)に差額=スプレッドがあります。
このスプレッドを予め踏まえた上で指値注文を出さないと指定レートに届かないといったことになってしまいます。

3.ストップ注文(逆指値注文)

これも値段を指定して、「その値段より上がったら買う」「値段より下がったら売る」といった注文方法です。損切り(ストップ)を設定する際によく使われますが、トレーダーによってはエントリー手法として使う人もいます。

指値注文とは逆でより不利な状況で売買を行うというのが逆指値注文なのです。

不利とは言っても、FXの場合はある値段を超えた瞬間に上昇、下落が加速するということがあるので、新規ポジションを建てるときに逆指値注文を使って利益を得ることもできるのです。

【ロングの場合】
・今の値段より上がったら買う

【ショートの場合】
・今の値段より下がったら売る

ストップ注文のポイント

ポジションを持ったら必ず逆指値注文を入れてストップ(損切り)の設定をしておくようにしましょう。
レンジブレイクの急騰、急落を狙う手法ではエントリーの注文としてよく使われますが、その場合はブレイクポイントの見極めをしっかり行うようにしましょう。

4.OCO注文

利確と損切りを同時に注文する方法です。決済注文として使うことが殆どとなります。
今持っているポジションに対して2つのオーダーを出して、どちらかが成立したら、もう片方はキャンセルとなります。

OCO注文のポイント

ポジションは持っていて、利確の値段も損切りの値段も見えているといった際に有効な注文方法です。

5.IFD注文(If Done注文)

新規注文と決済を同時に注文できる方法です。
指定した値段になったら新規でポジションを持って、さらに指定した値段になったら自動で決済をしてくれるというものになります。

決済注文は指値(利益を得る)か逆指値(損切りする)を指定して、どちらかを入れるものになります。指値も逆指値も両方指定しておくのは後述するIFOC注文となります。

IFD注文のポイント

決済注文はストップ注文として入れる事をオススメします。
新規と決済をそれぞれ「指値」「逆指値」のどちらかに指定しなけれ注文ができないという業者もあります(ヒロセ通商など)。

6.IFDO注文(If Done OCO注文)

IDF注文とOCO注文を組み合わせた注文方法です。
新規の注文値段を指定して、指値注文(利確)と逆指値注文(損切り)の注文も一緒に行ってしまうというものです。

IFDO注文のポイント

今後の動きのシナリオを立ててトレードをしていく際にとても便利な注文方法です。
例えば「101円まで下がったら(上がったら)買う、103円になったら決済して利益を得る、もし100円を割ったら損切りする」といったようなシナリオを描いてトレードをする際に使いやすいです。
私自身も初心者の頃から今に至るまでIFDO注文が基本です。非常に便利なので必ず覚えるようにしましょう。

7.トレール注文

逆指値を高値(安値)が更新される度に追尾させる注文方法となります。

トレール注文の例。ロングの場合は為替レートを追いかけるように逆指値の値段も上がっていく

トレール注文ショートの場合は、為替レートが下がるに従って逆指値のレートも下がっていきます

損失を抑えて、利益を最大限に伸ばすのに有効な手立てとなります。

トレール注文のポイント

トレール注文は逆指値が自動で更新されるものですが、私は相場がレンジを抜けて次のレンジに入った際に逆指値を手動で動かします。

トレール注文はFX業者が提供する独自の取引ツールでは使用することができますが、MT4では使用することができません(厳密にはMT4でも動作させられますが、ちょっとしたサーバーの知識などが必要となってきます)。

どうしても自動追尾によるトレール注文がしたい方はFX業者が提供する取引ツールを用いてトレードしましょう。基本的にどこの業者でもトレール注文を行うことができます。

長時間相場が見られない状況が起こりうる方であればこの注文を使っても良いでしょう。