FXトレードを行う時に、取引する以外の通貨ペアの動き以外に、他の通貨ペアの動きを参考にしていませんか?
実はこれ、全くの無意味だと思っています。
クロス通貨の動きの仕組み
まずは通貨ペアの動きの仕組みをおさらいしましょう。
ストレート通貨の動きのしくみ
現在、世界の基軸通貨はアメリカドルです。アメリカドルと取引される通貨ペアをストレート通貨と呼びます。
例えば、
- 米ドル×円
- ポンド×米ドル
- ユーロ×米ドル
- 豪ドル×米ドル
これらの通貨ペアがストレート通貨となります。
ストレート通貨の値動きは、単純に2つの通貨のやり取りがそのままレートとなります。
クロス通貨
一方、直接取引がない通貨ペアをクロス通貨と呼びます。
具体例を出すと、
- ポンド×円
- ユーロ×円
- 豪ドル×円
- ユーロ×ポンド etc…
これらの通貨の価格はそれぞれの通貨と米ドルとの価格を掛けあわせたものが価格になります。ちょっと分かりにくいと思うので、ポンド円の例で説明しましょう。
ポンド円の価格は、
(ドル円のレート)×(ポンドドルのレート)
となるのです。
2つの通貨ペアを見ても動きは読めない
クロス通貨を取引する際に、ストレート通貨の動きを見たりしていませんか?
ポンド円を取引する際には、ドル円とポンドドルの動きを見るみたいな事です。
これをやったとしても何も見えてきませんし、ましてや相場のこの先の動きを読むこともできないと思います。
ちょっと実験
2016年2月4日21時頃、ほぼ同時刻のチャートキャプチャがあります。
ドル円、ポンドドルの動きからポンド円がどのように動きそうか予想してみましょう。
まずはドル円、
雲下でさらに下がっていきそうです。
続いてポンドドル、
こちらは雲上で長い下ヒゲを付けているので、このまま上がっていきそうです。
さあ、ポンド円はどう動きそうか分かりますか?
雲下ですが、下ヒゲがあるので、一旦は上がりそうですが、下値リスクもあります。
取引する通貨だけ見ていればOK
結局のところ、ストレート通貨の動きを見てもクロス円の動きは読めないのです。
だったら取引する通貨だけ見て、トレードを行えばOKなのです。その方が効率的ですしね。
クロス通貨をトレードしているのにストレート通貨の動きをみる心理
ここからは私の考えなのですが、
クロス通貨をトレードしているのに、ストレート通貨の動きを見てしまう・・・
これって自分が持っているポジションや注文に安心感を持たせたいからなのだと思います。
例えば、
「ポンド円のロングポジションを持っているけど、下がりそう」
↓
「ドル円、ポンドドルが上がりそうか確認してみよう」
という感じでは無いでしょうか?
自分のポジションに安心感を持ちたいからといって、こんな事をしても何の意味もありません。
純粋に自分の取引する通貨ペアだけみてトレードするようにしましょう!
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