ご存知の通りトルコで軍隊の一部がクーデターを企て民間人が犠牲になるなどといった政変が起こりました。
トルコでの出来事、それから前日にはフランスで再び起きたテロ、「こういった事態が起きたからFXトレードはしない」という方がたまにいらっしゃいますが、それとトレードはするしないは別の話です。
これらに関して私たちができることは一人でも多くの市民の無事を願うことと、一刻も早い事態の沈静化を祈ることです。トレードと絡めて話をするのは単なる論点のすり替えです。
私は週明けの明日からトレードを行っていきます。
ただしトルコの事件が起きたのは15日深夜、日本時間では土曜日の明け方で為替相場がクローズになる直前です。そのため週明けは乱高下が予想され、読みにくい相場となりそうなので、そういう意味でトレードを見送るかも知れません。
前置きが長くなりましたが、これらの事件が為替相場にどのように影響してくるのか、私なりに予想してみました。
トルコリラは売りが殺到、スワップ狙いは退場
私はFXトレードにおけるスワップ狙いには否定的です。スワップで儲けられないという事はこのブログで何度も語ってきました。
https://fx-kawase.site/wp/trade-theory/2016/06/30/00/54/45
それでも世の中にはスワップ狙いが沢山いて、彼らが取引をするのはいわゆる高金利通貨です。その代表格は南アフリカ・ザール、ロシアンルーブル、そして今回政変が起きたトルコのリラです。
こうした高金利通貨は取引量が少なくマイナー通貨と呼ばれていて、ちょっとした事件などでも大きく動く傾向にあります。米ドル、ユーロ、ポンド、豪ドル、円などは世界中で取引され取引料も多いためメジャー通貨と呼ばれ、少しの指標やニュースだけではそれほど大きく動くことはありません。
しかし、今回の事件はシリア情勢も関係してくることから今後アメリカやロシアが介入してくることも考えられ、当事国のトルコリラだけでなく、その他のメジャー通貨も含めて為替相場に与える影響は非常に大きいと思います。
チャートを使ってトルコリラの今後を分析
USD/TRYの日足のチャートです。
大きく上昇していますが、これはトルコリラが売られてアメリカドルが買われたというもの。トルコで起きた政変をきっかけに投資マネーが大きく動いた証拠ですね。
FX・為替では古くからの格言で「有事のドル買い」という言葉があります。これは戦争や紛争が起きたときには米ドルが買われやすいというもの。米ドルは基軸通貨でもあり、またアメリカには軍事産業企業が多いので株価の上昇を狙っての意味もあると思います。
では日本円とトルコリラはというと、、、
(MT4でTRY/JPYがなかったのでヒロセのチャートです。使いにくい・・・)
こちらは小さな値動きに留まっています。
しかし忘れてはいけないのが、クーデターが起きたのは日本時間の土曜日明け方です。ボリュームの大きい取引をする銀行や企業は既に取引を終えている時間だということ。
こうして為替取引市場が休んでいる土日の間に大量のトルコリラの売り注文が入っていることでしょう。そうして貯えられたエネルギーは週明けとともに一気に吹き出すのです。
日本は明日7/18は海の日で休みであるためオープン直後は小さな動きになるかも知れません(もしかしたら巨大な窓が開くかも)。しかし欧州時間が始まれば非常に大きな乱高下の展開になると予想します。
トルコリラは金利が高いということでスワップ狙いがロングポジションを大量に持っているので、こうしたポジションを持つトレーダーの損切りが付けば一気に下落が始まると思います。そして追証、ロスカットの嵐でトルコリラのスワップを狙っていた人たちは一気に退場に追い込まれることと思います。
これでスワップでは儲けられないことに気がつけばいい授業料となるのではないでしょうか(笑)
メジャー通貨の場合も要注意
今回の事件はトルコだけの問題ではありません。トルコは地理的にもEUの国々が近いですし、フランスでは7/14に再びテロが置きてしまいました。
実際にメジャー通貨であるドルを始めとしたあらゆる通貨でトルコの政変の影響が出ています。
ドル円は引けの1時間で大きく下落しました。
この後はドルが買われるのか、円が買われるのか正直予想が付きません。しかしテクニカル的に分析すれば雲下に出てきたので、ショート目線でいった方が良さそうです。
ポンド円は比較的大きな動きはありませんでしたが、引けの1時間で雲下が確定しました。こちらもどのような動きになるのかは予想が難しいのですが、私はテクニカルに従順なのでショート目線で取引をしていきます。
7/18週明けの取引は要注意!
週明けの7/18は日本は祝日のためオープン直後は小さな動きが連続すると思います。ただし巨大な窓が開く可能性もあり、その窓も直ぐには閉まらない可能性もあるので注意が必要です。
私はヨーロッパ時間からの取引開始にしようと考えています。そしてトレードはいつものようにテクニカル分析を心がける。下手にファンダメンタルズで取引しようとしても上手くいかないし、こういう場面こそテクニカルに従順な動きをするものなので、そこの所を徹底して臨んでいきます(๑•̀ㅂ•́)و✧
7/24追記
トルコリラですが、思ったより下げませんでしたね。
FX業者雇われの役に立たないアナリストによればクーデターが未遂に終わったからだそうです。しかし、今の節目は非常に強いところなので、ここを割るかどうかがポイントのような気がします。
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